------------------------------------------------------------------------ ●コラム:サボテンの心 かくだよしあき ------------------------------------------------------------------------ 友人と一緒に歩いている時、何の気なしに歌を口ずさむと、まったくおん なじタイミングで同じ歌を歌いだして、びっくりしたことはありませんか? 僕には、こういう経験が結構あります。 友人に電話をかけようと受話器を取ると、受話器の向こうからその友人の 声が聞こえてきたり。そうです、実は、向こうからちょうどかかってきた 電話を、ベルがなる前に僕が取ったわけです。 きっと人と人は、何か見えないもので、繋がっているのだと思います。 これは、人間だけにいえる訳ではありません。例えば、植物にも同じこと が言えます。 「バクスター効果」というのをご存知でしょうか? 植物は目や耳を持たないのに、まわりの人間や生物や植物の感情に、反応 する現象の事を言います。 たとえば、サボテンに電極を付け、メーターを取り付けます。そして、そ のサボテンを切ろうと包丁を近づけていくと、メーターが振れていくので す。そして、そのメーターの所にスピーカーをつけておくと、電流の流れ によって、まるで泣いているような音を出します。 人間が、切ろうと思っただけで、サボテンはその気配を感じ、恐怖におの のき針をふるわせるのです。 人間が切ろうと思うだけで、それを感じて泣くのです。 またさらに、そばに置いた同じ仲間のサボテンを切ろうとしたときも、同 じことが起こり、本当に切るとメータが振り切ってしまうのです。 また、サボテンは主人を敏感に見分けると言います。 実際、しばらく特定の人に育てられたサボテンは、その人がそばを通った だけで、まるでペットのように自分の主人にだけ反応するのです。 ということは、サボテンには目とか耳とかはないけれど、人間の心は感じ とれるのです。また、仲間と心を通じ合うことができているのです。 このような実験から、植物には心があると言われています。 植物には脳がありません。なのに、人の心が感じとれるとしたならば、人 の心にも植物の心が感じてとれていても、不思議はありません。 ただ、そのことに、私たちは気づいていないだけなのかもしれません。 心というのは、形も大きさも見えず、どこにあるのかさえもわからないの だから、まして、心の中のことを知ろうとして、頭で考えたり、習ってき た学問で分析しようとしても、何もわからないのは当然のことなのです。 頭で考えてしまうあまり、社会的に正しいと言われていたりすることや、 世間の常識というものに縛られて、それがあたかも自分の心であるかのよ うに、思い違いをしていることが、多いのではないでしょうか。 そうして、本来、純粋なものであるはずの心なのに、いろんなことを素直 に感じれなくなってしまっている気がします。 色々な出来事や人の言葉などが、心に響いたり、心で感じたりしたときに は、頭で考えるのではなく、心で考えるべきだと思うのです。 そして、そんなときには、頭で判断するだけでなく、心で感じたとおりに 行動してみるのも、いいかもしれません。 頭で考える正しいことと、心で感じる正しいことは、自分にとって違うの です。周囲のいろんなものに惑わされることなく、心で素直に感じとって 行動したいものです。 そのためには、いつも自分の気持ちをニュートラルにしておき、心を敏感 に、ナチュラルにしておきたいのです。 そして、常に心の声に耳を傾けていられるようになっていたいと思います。 |
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